空色徒然草

by いおいお

読書

僕の最近と本の話

中身の出来がどうであろうと、新しい刊が出たら買う。そういうフアンが大事なんだって、村上春樹も言ってた(『職業としての小説家』、スイッチ・パブリッシング)。 九月の締めくくりに、最果タヒの新刊を買う(『天国と、とてつもない暇』、小学館)。前に…

『わたしを離さないで』

映画の方を先に観たので、多少は予備知識があったわけだけれど、それでも実に読みごたえのある良い小説だった。序盤は特に時系列を 把握するのに頭をつかうけれど、それで話がわかりにくくなるというほどではなく、独特の雰囲気のある小説だなという印象を強…

四月の先端で

四月だから、川上未映子の詩を読んだ。「四月ってさ、詩が語られるべき月っていう感じがするんですよね」と言っていたのは川上自身である、文句はあるまい。 川上未映子を読んだのはこれが初めてであった。川上未映子の名前は前から知っていたが、帯とか裏表…